「オトノハコ」 全1巻 岩岡ヒサエ

  • 2008/06/02(月) 22:20:58

★★★★☆

オトノハコ (KCデラックス)オトノハコ (KCデラックス)
(2008/03/31)
岩岡 ヒサエ

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作品紹介
〜「変な声」そう言われたことがある。でも、高校入学から毎朝響いてくる歌声が、気になってしょうがない田辺きみ。なりゆきで合唱部に入部してしまったけど、ほんとに大丈夫なのか……。
声の悩みから恋の悩みまで、弱小合唱部の青春を描いた学園ストーリー。

青春部活もの。
文科系の部活を扱ったものとなると圧倒的に多いのがブラバン系。
この作品はそんな流行とはほんの少し違う合唱部もの。

ぶっちゃけストーリーの構成には目新しさのようなものは感じない。
部員数の少ない零細合唱部に入部した、1年生主人公。
多少軌道になるかと思われたところでの廃部宣言、そして実績を残すべくコンクールの出場を目指す。なんともありきたり。
しかしそんなことはまったく問題ではない。「岩岡ヒサエ」というすばらしい個性によって描かれる暖かみのあるタッチ、随所に散りばめられた独特のクスりとくる笑い。そしてなによりベタな展開によって引き出される感動。

青春モノとして、キャラクターたちの細かな心情の機微を描いてるのはもちろん、合唱の部分もしっかりと描かれてるのも好感が持てる。
「音」っていうマンガでの表現が難しい対象を台詞も書き文字もない「無音」のコマで表現したり、合唱の練習についてもわりと具体的に描かれており、テーマに対しての作者の思い入れがしっかり感じ取れる。

絵のタッチともあいまって非常に丁寧なつくりが伺える良作。
同作者の「花ボーロ」とも微妙にクロスオーバーしているのがファンにはうれしい遊び。

「TRIBAL12」 2巻 長田悠幸

  • 2008/01/19(土) 15:57:19

このマンガの展望が不安になるほど展開速いな。

TRIBAL12 2 (2) (KCデラックス)TRIBAL12 2 (2) (KCデラックス)
(2008/01/17)
長田 悠幸

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とりあえずストーリーモノに必要なラスボスを用意するエピソードと主人公の戦う理由を用意するっていう二つのエピソードがこの巻の中心。

まず明確な敵の設定なんだけど、大きく疑問符が残る点が一つ。
太古の者って存在があって、それを悪用しようとする敵組織っていうのは問題ないんだけど、そいつらの設定したタイムリミットが異様に短いんだけど。
そいつらの言ってる期限で世界が滅亡するのか?って考えると、多分しないと思うし、したとしてもそっからが本当のスタートみたいな展開にすると思うんだけど、ホントにその時間軸に沿って展開していくんだとしたら、相当なえるな。

マンガの中で時間の経過なんていくらでも見せ方はあるけど、一度具体的な数字を出しちゃってる以上、たとえどんな激しい修行をしようが付け焼刃感はぬぐえないと思うんだけどな。

それとこの巻のもう一つの見所であるキャラの心情。
巻き込まれただけのオズが12として戦っていくことになるシーン、微妙なポジションのまま中ぶらりんになってる庚の立場をはっきりさせるとか、そのエピソード自体は特に文句無いんだだけど、これまたとにかく展開が急すぎる。

はっきりいって感情移入が間に合わない。
オズみたいな直情型のキャラはただでさえ、合う合わないがあるのに感情の動き方に納得できないままどんどんストーリーが動いていくのは少しがっかり。
庚のエピソードとかも、勝手に盛り上がってるなとしか思えなかった。
話の骨組み自体はベタだけど、悪くないと思うのに、いかんせん重みが感じられない。

話の展開自体がけっして悪いワケではないのに、とにかく急ぎすぎだなと感じた2巻。
月刊だとこういう展開にならざるを得ないんだろうか?残念だな。
それとももしかして、打ち切りみたいな話がでてて、まとめに急いでるのかな?
個人的な期待が大きい分なんかいろいろ惜しいなと感じた。

「TRIBAL12」 1巻 長田悠幸 

  • 2007/10/18(木) 12:33:02

最近更新が不安定でスンマセン。がんばります。

TRIBAL12 1 (1) (KCデラックス) TRIBAL12 1 (1) (KCデラックス)
長田 悠幸 (2007/10/17)
講談社

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と言うことで久々の更新は「長田悠幸」の新作です。
この人の知名度っていったいどれくらいなのか、見当がつかないな。
マガジンで「トト」っていう週刊連載持ってたくらいだからそこそこ有名なのかな?でもアレすぐ打ち切られたしなぁ…面白かったのに。

あらすじ
〜人の想いが物質に変わる奇跡の粒子「メタフィジカ粒子」それが蔓延している世界。
メタフィジカ粒子の影響を受け、只ひたすらに文明を破壊し続ける石の怪物「太古の者」
そんな影におびえて暮らす人々を守る存在が居た。メタフィジカ粒子を使って強く念じたものを具現化できる能力「VISION」を持つ集団「12」
新米12の庚練安とオズによる熱いファンタジーアクション〜

良くも悪くも、すっごく「ハガレン」っぽい。
というか最早何が混じってるかわからないほどのベタな設定と展開。
頭切れる優等生と、馬鹿だけど潜在能力は凄いって組み合わせとかもそうだし、期せずして物語に巻き込まれていく主人公とかを見ててもベタベタだなって感じ。

でもそんな王道な展開だからこそ、作者の実力が如実に現れてる。
話はテンポよく進むし、コマのメリハリや構図が上手いから画も映えてるし、魅せ方が非常に上手いと思う。
ストーリー的にはちょっとベタだけど、熱さを求める少年漫画としてはそれぐらいのほうがちょうどいいのかも。
欲を言えばアクションシーンにもうちょっと躍動感が欲しいかな?止め絵で魅せるのも迫力があっていいんだけど、もうちょっと動きの流れの描写みたいのが欲しいかも。まぁその辺は味かな。
「太古の者」のデザインはもうちょっとかっこよく出来たかなぁとも思うけど。そこはまぁ気にする所でもないか。

あとは今後戦闘重視で行くのか、ストーリー重視でいくのかだな。
想いを具現化できる「VISION」って能力の特性上結構何でもできそうだけどなぁ。



とりあえずしっかり読める安定した少年漫画です。そこそこオススメ。
マガジン本誌で掲載すりゃいいのにな。しろがねの鴉とかよりはコッチのほうが全然いいと思うんだけどなぁ。

「トト!」全5巻レビュー