「ヘタリア」 1巻 日丸屋秀和

  • 2008/05/15(木) 22:43:09

★★★☆☆

ヘタリア Axis Powersヘタリア Axis Powers
(2008/03/28)
日丸屋 秀和

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作品紹介
〜砂漠でパスタを茹でちゃったり
戦車部隊で小銃&槍に負けちゃったり
10日かけて60km進軍して逃げるときは1日だったり
遊び好きで女好きで逃げ足の速いヘタレだけど愛すべきイタリア!
「彼」と世界の愉快な仲間達を描いて話題の脱力系コメディマンガ!〜

面白かった。
トリビアマンガに終始せず、画のタッチを上手に生かした擬人化でキャラクターをも立たせてるのは見事。
特にキャラだよな。
伊はもちろんのこと、独も米も英も仏も日もみんな可愛すぎ。
腐女子の方々がカップリングしたがるのも納得。
個人的にはもうちょっと日を掘り下げて欲しいかも。

ただ値段を鑑みると決してコストパフォーマンスはよくないし、1冊の漫画としての完成度って点を見れば、粗は幾つも目に付く。
キャラクターの多さや、画の完成度から一部のキャラの判別がつき難かったり、歴史ネタも対象が1貫してるわけでなく、ネタにしやすいものだけピックアップしたという印象だな。
自分の高校が世界史未履修で、世界史の基礎知識がちょっと抜けてるっていうのもあるのかもしれないけど、相関関係や歴史の流れについても少し説明が不明瞭じゃないかなというところもしばしば。
コレは書籍化にあたって編集がついてたんだろうから、その時点でなんかしらの方策を考えるべきじゃなかったのかな?

元サイトを見てたわけじゃないので、書き下ろしの量がどれほどのものかは定かじゃないけど、これで1000円は少し割高かなぁ。
画のクオリティ的にも4コマだから大判にせざるを得なかったのはわかるけど、Webマンガの書籍化で20万部って……幻冬舎ウハウハなんじゃないだろうか……。

巻末に2巻へ続くってあるけど、今後どうなっていくんだろうか?
正直現状だとちょっと中途半端な感もあるし、いっそキャラ漫画にしちゃえばと思う。
もし歴史要素は外せないというなら、もう少し深みや毒がほしいところ。

「リンガフランカ」 1巻 滝沢麻耶

  • 2008/05/12(月) 22:47:16

★★★★★ おススメ

リンガフランカ (アフタヌーンKC)リンガフランカ (アフタヌーンKC)
(2005/02/23)
滝沢 麻耶

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作品紹介
〜売れないピン芸人「笑太」は有名落語家の長男。
落語で弟に負け、舞台を変えたが相変わらず振るわない芸人人生を送っていた。
そんなある日、笑いを通してしか他人と関われない男岸部と出会い、突如漫才コンビを結成。
お笑いのグランプリに出場することに〜

「人を笑わせる」文字通りそれに命を、人生をかける男達のヒューマンストーリー。
というと少し聞こえは硬くなるかもしれないが、1冊完結の形ででよくまとまっている笑いあり、涙ありの「芸人ドラマ」ってことで、非常に面白かった。

「芸人」「お笑い」ってことをテーマにしたものだと「べしゃり暮らし」が有名だけど、あの作品とは違って、作中で演じられてるネタもキャラクター同士の会話もテンポ良く描かれていて、実際に読んでいて笑えるところが良い。
やっぱ「お笑い」マンガは笑えなきゃダメだよね。

笑いにかける情熱というか、それ以外のことにも普遍的に通用することではあるんだけど、コレがなければ死んでしまうってぐらいのモノを持ってる人間がそれに対する欲求とそれゆえに受けるプレッシャーとみたいの間で逡巡するってストーリー。
親子の確執っていうエッセンスとか、切り離すことの出来ない二人お笑い狂いとか、なんとなく「G線上ヘブンズドア」に似たものを感じた。
意識したのかどうかは定かではないけど、決して見劣りするような出来ではないと思う。

もう少し長くこの二人の主人公達を見ていたかった気もするけど、物語の構成的には1巻でしっかりまとまってる程度でも良かったのかもしれない。
そんな昔の作品でもないのに、存在を知らなかった。
もうちょっと評判になってもいいような作品だと思うんだけど、それとも知ってる人はもう充分に知れ渡ってるのかなぁ。

「穴街の彼等」 1巻 ハラカズヒロ

  • 2008/05/10(土) 16:32:22

★★☆☆☆

穴街の彼等 1 (1) (アクションコミックス COMIC SEED!シリーズ) (アクションコミックス COMIC SEED!シリーズ)穴街の彼等 1 (1) (アクションコミックス COMIC SEED!シリーズ) (アクションコミックス COMIC SEED!シリーズ)
(2008/04/28)
ハラ カズヒロ

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作品紹介(裏表紙より抜粋)
〜母を捜してこの街を訪れたカナコは、長身、白衣、メガネの青年医師、ニイクラ先生にひと目ぼれ!
問題は、粗暴、乱暴、凶暴、なカナコの性格。
まだ小学生ながら、先生の世話ををしているソウは気が気じゃない。
今日もカナコは街の建設業者の皆さんと大立ち回り…〜

ハラカズヒロの商業誌デビュー作と謳ってはいるが、残念ながらこの人が同人でどれだけ名を馳せたのかを知らない、ある意味先入観を持つ事無く読めた。
で結論から言うと、まぁ面白いっちゃ面白いし、つまらないっちゃつまらない、という微妙な感想です。

このマンガ「穴街」という街の中心に大きな穴が開いてる街を舞台にしたシチュエーションコメディーなわけなんですが、シチュエーションに面白みがまったくない。
というか、1巻の時点でほとんどその「穴」のことに触れてないんだよね。
で、キャラクター中心にコメディっていくわけだけど、その部分はまぁ、ありがちではあるけど楽しめる。
ただ、破天荒系ヒロインとかマセガキタイプの子役とか、過去背負ってます感バリバリの優男風のキャラとかテンプレのオンパレードだから目新しさは皆無。

この人の売りなのかどうかはわからないけど、確かに裏表紙にある「キュートでハートフル」というのは虚偽ではないけど、それもずば抜けているかと言えば、首を傾げざるを得ない。
それよりもマイナー系のマンガにありがちな説明不足で勢い重視の展開とか、動きの流れがわかりづらいコマ割とか粗がどうしても目に付いてしまう。
もう少しギャグのキレなり、ぶっ飛んだキャラなりがあれば……。

人を選ぶと言うか、ハマる人はハマるだろうなって感じ。
まぁレーベル的にもそれで充分なんだろうけど、自分はちょっと入っていけなかったかな。

「RATMAN」 2巻 犬威赤彦

  • 2008/05/08(木) 21:59:12

★★★★☆

RATMAN (2) (角川コミックス・エース 152-3)RATMAN (2) (角川コミックス・エース 152-3)
(2008/04/26)
犬威 赤彦

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あらすじ
〜梨緒に誘われ、多くのヒーローが出席する祝賀会に参加した修斗。
憧れのヒーロー達を間近に見て感激するのも束の間、トイレで偶然にもヒーロー同士の諍いに遭遇してしまう。
あまりの事態にラットマンに変身して仲裁に入るが、相手の放った攻撃でホテルは火に包まれる。
しかも因縁の相手アンカイザーまで現れ、絶体絶命の大ピンチ〜

ダークヒーローアクションコメディの2巻。
ヒーローモノをやるにあたって、悪の視点から描いてはいるが、完全な悪の立場になく、正義(権力)の側にいないからこそ見えてくるものってのを主眼に置いてるんだけど、それが青臭くも王道っぽくっていい感じ。

コメディーは戦闘員のジャッキーが。
スタイリッシュアクションはラットマンが。
ラブコメはクーデレのミレアと梨緒と修斗で三角関係が。
そしてライバル役のアンカイザーとのバトルで王道展開へ。
なんとも無駄のない構成で、飽きさせることがない。

次の展開が気になるので、ささっと展開して欲しいなって反面、修斗のヒーローに憧れてる自分と、ダークヒーローである自分ってとこの葛藤をちょっとシリアス目に深く掘り下げてみてもメリハリが効いてて面白いかもとは思った。

安定感抜群。「少年エース」は今結構充実してるかも。

「PSYREN−サイレン−」 1巻 岩代俊明

  • 2008/05/03(土) 15:51:48

PSYREN-サイレン 1 (1) (ジャンプコミックス)PSYREN-サイレン 1 (1) (ジャンプコミックス)
(2008/05/02)
岩代 俊明

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作品紹介
〜『助けて』そう言葉を残し、雨宮桜子は姿を消した。
夜科アゲハは彼女を探すため、連続神隠し疾走事件に関わる都市伝説「秘密結社サイレン」へとアクセスする。
そして、アゲハの命を懸けたゲームが始まった!!〜

前作の「みえるひと」が多くの伏線やキャラクターを抱えたまま、打ち切りにあってから1年。
画や展開に派手さは無いが、アクのあるキャラクター達と細かな心理描写、丁寧な構成には定評があった岩代俊明の新作「PSYREN」の1巻がやっと発売。
待ってましたの一言に尽きる。

短ランにリストバンドというダサい感じの主人公も、キャラ萌えには向いてないタッチのヒロインも、全てが懐かしくて、味がある。
相変わらず、背景やコマ割、キャラクターのデフォルメや表情といったところまで丁寧に描かれていて、読んでて好印象を与えてくれるのはさすが。
目だった特長は無いけど、充分巧いと言えるんじゃないかな。

内容自体はサスペンスとバトルものを合わせたような感じ。
異世界に飛ばされ、そこで生死をかけてゲームに挑むという展開。
都市伝説である「秘密結社サイレン」というテーマを用いてるあたり、少しオカルトの類も混ぜた本格サイコサスペンスな展開になろうとしているのかわからないが、少しバトル展開が多いのは気になるところ。
ジャンプで連載する以上ソコは避けて通れないのかもしれないが、バトル成分は少しでも少な目の方がいいな。

この人の描くマンガの魅力は決してバトルじゃないと思うから。
おどろおどろしく、粘っこいホラーな雰囲気だったり、小ネタをはさんで笑いを取りつつキャラクターの心情を掘り下げるような日常のシーンだったりとかが一番の魅力なはずなのでなんとか、そういう要素はチョコチョコ入れて欲しいな。

今のジャンプにはあまりないタイプのマンガだと思うので、そこが吉とでるか凶とでるかはわからないけど、なんとか続いて欲しい。
とりあえずは「みえるひと」の7巻を目指してってところかな。